現在では、健康的に生活するための体力として、特に、生活習慣病にならずに健康な生活を維持するための体力、と呼ばれているものがあります。それが「健康関連体力(health-related fitness)」と呼ばれる、「心肺持久力」「筋力・筋持久力」「身体組成」「柔軟性」の4つの要素で構成される体力です。
体力低下は何歳から起こるのか
おもなスポーツ選手の平均引退年齢です。
水泳 21歳
サッカー 26歳
ラグビー 29歳
プロ野球 29歳
ボクシング 30歳
大相撲 32歳
競馬騎手 38歳
プロレス 42歳
体力低下には2段階あると考えるほうがよいでしょう。体力の水準は男女の差はなく6歳頃から向上を始めます。そして、運動をする体力を総合的に評価すれば、1段階目の体力低下が始まるのは、男女いずれも20歳からです。男性は17歳ごろ、女子は14歳ごろが体力のピークですが、20歳をすぎると緩やかに衰えていきます。
しかし、体力に直結する筋肉量は、男女ともに20~40代は維持されます。アスリートの中には、30歳代でキャリアのピークを築く人は多いことからも、これは納得しやすいのではないでしょうか。少なくとも衰えらしきものがみえないケースは、多々あります。
しかし、この体力に直結する筋肉量も、50~60歳代に急激に衰えます。この2段階目の体力低下が来るのは避けようがありません。しかし、日ごろの運動などによって個人差が大きく出るのも、2段階目の衰えです。