産後のママさんに多い悩みである
『腰痛』
『恥骨の痛み』
『お腹に力が入らない』
などの出産後の“骨盤周り”の変化ついて、お伝えしようと思います。
≪妊娠中の胎児の重さ≫
妊娠10ヵ月の胎児の重さは約3000g
その他に羊水・胎盤・子宮などの重さが加わり体重は約10㎏増加します。
妊娠が進むにつれてお腹は大きくなり、“腹筋”は大きく伸ばされます。
また、その重さを“骨盤底筋”と呼ばれる体の“底”にある筋肉が支えています。
妊娠中は特に、この2つの筋肉に伸ばされるストレスがかかるのです。
≪出産時の骨盤底筋≫
・経腟分娩の場合
赤ちゃんの通り道である産道や膣は骨盤底筋に囲まれています。
出産時には骨盤底筋は通常の約3倍伸ばされると言われています!
・帝王切開の場合
出産時の骨盤底筋が過度に伸ばされることはありませんが、妊娠中のストレスは変わりません。
また、お腹と子宮を切開することで経腟分娩に比べ、腹筋の筋力改善に時間がかかることがあります。
産後の腰痛・力が入りにくくなる理由は、
妊娠と出産時に腹筋と骨盤底筋に多大なストレスがかかるからなのです!
≪産後の回復とリハビリ開始時期≫
・このように傷ついた組織は、通常であれば約12週間程度で回復していきます。
しかし、出産時の状況、筋肉の損傷が大きいなどの問題があると、回復時期を過ぎても痛みや違和感が残る場合があります。
産後12週までは無理をせずにカラダを休め、それ以降に改善しない症状は専門家にご相談ください!
痛みはもちろん
- 出産後から体の調子が戻らない
- 足がしびれる
- 骨盤に違和感がある
など、言葉では表現できないような症状でもご相談ください。
産後 骨盤矯正の効果
妊娠をすると、赤ちゃんを骨盤内で育て分娩時に骨盤を通りやすくするため、「リラキシン」というホルモンが分泌されます。
そのホルモンの作用により、骨盤周りの靭帯や筋肉が緩み、骨盤が少しずつ開いていきます。開いた骨盤は、通常であれば産後徐々に閉じてきますが、産後は無理な体勢での抱っこや授乳等、通常よりも身体に負担をかける体勢も多く、骨盤がズレたり歪んだりした状態になってしまったり、産前の状態まで骨盤が戻らないということもあります。
その状態を放っておくと、腰痛や恥骨痛がおこったり、体型がいつまでも戻らなかったりすることもあるなど、さまざまな問題が生じやすくなります。
産後の骨盤矯正は、これらの症状を緩和する効果があるといわれています。
産後のトラブル(腰痛・恥骨痛等)の改善
産後、骨盤が歪んだり開いたりした状態で生活していると、体の筋肉を正しく使えず姿勢や歩き方が悪くなります。その状態が続くと、腰痛や恥骨痛や関節痛など身体のさまざまな箇所に支障が出てきます。
産後の代表的なトラブル症状を挙げてみます。
腰痛
恥骨痛
関節痛
尿漏れ
冷え性
便秘
これらのトラブルは、骨盤の歪みによる腰や恥骨などへの過度な負担、子宮や膀胱など骨盤内の臓器位置の変化、血行の悪化などが原因で引き起こされることがあります。このため、産後の骨盤矯正により、骨盤が正しい位置に戻ることで、上に挙げた産後のトラブルの改善効果が期待できるとされています。
産後の骨盤矯正に 🌸 またどうぞ (^.^)
産後体型戻しとダイエット効果
出産時に最大限に開いた骨盤が戻らないままでいると、下半身のサイズが大きくなって産後しばらくたって体重は減っているものの体型がまだまだ妊婦さん……という状態になってしまうこともあります。また、骨盤が開いた状態が続くと、胃や腸などの内臓が下垂しやすい状態となり、下腹部がぽっこりと出やすくなります。
マイナス面ばかり目立ちますが、産後は骨盤が緩んだ状態にあるため、妊娠前よりも骨盤を小さくできるチャンスでもあります。
産後にしっかりと骨盤を矯正し、妊娠前よりもすてきなスタイルを手に入れましょう!
産後 骨盤矯正はいつからいつまで
産後いつから受けられる?
産後の骨盤矯正は、一般的には出産後体調が安定した1~2カ月後頃から始めるのがよいといわれています。
産後いつまで受けられる?
出産後、骨盤矯正の効果が得られる期限には諸説あり、出産後半年を過ぎると効果を得るのが難しくなるともいわれています。出産後半年は骨盤が柔らかく矯正がしやすいため、一般的な目安として出産後半年といわれることが多いですが、半年を過ぎると矯正が受けられなくなるということではありません。