AI時代に見直される整体の《触れる力》とは?
AI時代に見直される整体の《触れる力》とは?
執筆:さくら整体院 院長
『手のぬくもり』が人を癒す時代へ
AI技術の進化は日々目覚ましく、医療・福祉・リハビリ分野でもロボティクスやAI診断が導入され始めています。
そんな中、改めて注目されているのが、人の“手”によるケア=タッチセラピーの価値です。
私たち整体師が普段何気なく行っている「手を当てる」「さする」「押す」という行為。
実はこれらには、AIには再現できない多層的な効果があることが科学的に明らかになってきています。
医学的に証明されている《触れること》の効果
- オキシトシンの分泌: やさしく触れると「愛情ホルモン」と呼ばれるオキシトシンが分泌され、安心感やストレス緩和につながる(Uvnäs-Mobergら)。
- 副交感神経の活性化: タッチは迷走神経を刺激し、自律神経のバランスを整える。施術中に“眠くなる”のはこの反応の現れ。
- 脳の疼痛抑制: 触れることで脳内の痛みを和らげる回路が働き、慢性痛の軽減に役立つとされる(Gate Control Theory)。
これらの効果は、施術する人間の《温度》や《圧の微調整》によって変化するため、AIや機械には再現困難な領域です。
触診で得られる『生きた情報』
熟練の施術者は、皮膚の温度・筋肉の緊張度・血流・呼吸の浅さなど、わずかな変化を《触れて》感じ取ります。
これはデータでは捉えきれない、身体の声を聴く力。
その場で施術方針を調整できる「感性」は、いわば整体師にしかできない《生体スキャン》とも言えるかもしれません。
AI全盛時代こそ、人の《ぬくもり》を🍀
現代はスマホやオンラインが中心となり、人と人が直接触れ合う機会が減っている時代。
そんな社会だからこそ、手技療法による「ぬくもり」や「安心感」が、心と身体に深く響くのです。
人が人を癒すこと。
それはテクノロジーの進化では代替できない、永遠の価値です。
整体師として、これからの未来へ
私たちは「手を使う」というもっとも人間らしい行為で、人の不調と心に寄り添っています。
AI時代だからこそ、人間にしかできない“触れるケア”の重要性が見直されていることを、誇りに思います。
整体の本質は、手技だけではなく「心に触れること」。
これからも、人にしかできない整体術を磨き続けてまいります。

奈良市・JR奈良駅すぐ|さくら整体院 院長