四十肩は肩だけの問題ではありません。肩甲骨・姿勢・筋肉の連動から原因を解説。操り人形モデル図解で分かる、腕が上がらない本当の理由と整体的改善ポイント。

四十肩は“肩だけの炎症”ではない|操り人形モデルで分かる「肩甲骨×腕×姿勢」の連動疲労
最近、四十肩(肩関節周囲炎)のご相談が増えています。
「突然痛くなった」「急に腕が上がらない」――そう感じる方が多いのですが、臨床で見えてくる実態は少し違います。
四十肩は“肩だけ”が急に壊れたのではなく、肩甲骨・背骨・腕全体の連動が崩れたまま、手先作業を積み重ねた結果として限界に達したケースがとても多いのです。
四十肩と五十肩ってどう違うの?
四十肩と五十肩は呼び方が違うだけで、基本は同じ症状です。
正式には「肩関節周囲炎」といって、肩まわりの組織に炎症が起きて、痛みや腕の上げにくさが出ている状態をまとめた名前です。
40代に多いと四十肩、50代に多いと五十肩と呼んでいるだけで、中身の仕組みはほぼ同じです。
つまり、通称が違うだけでグループは同じ、と考えて大丈夫です。
この記事では、さくら整体院がよく使う比喩――「操り人形モデル」をベースに、添付いただいた3つの画像の内容に合わせて、四十肩を“納得できる順番”で丁寧に深掘り解説します。
まず結論:腕は「肩から」上がっていません
腕の動きは、肩関節だけで完結しません。実際は次のように連動します。
背骨(胸椎) → 肋骨 → 肩甲骨 → 鎖骨 → 上腕骨 → 前腕 → 手首 → 指
つまり、手先で何かをし続ける生活ほど、身体は知らず知らずのうちに「連動の糸」を引っ張り続けます。
ところが、意識は手先に集中しやすい。だから、腕や肩の疲労サインを見逃し、炎症が起こるまで放置されやすいのです。
操り人形モデル|四十肩は「糸のテンション異常」から始まる

- 操作バー(上)=脳・神経の指令(「手を上げる」などの目的)
- 糸=筋肉・筋膜・腱(張力で骨パーツを引く)
- 支点=肩甲骨(腕の動きの土台)
- 骨パーツ=上腕骨・前腕骨・手の骨(連動して動く)
四十肩が起きやすい方ほど、この「糸」の一部が常に引っ張られたままになっています。特に関与しやすいのが、図にも出ている
僧帽筋上部線維(首〜肩の上)と三角筋(肩の外側)です。
肩甲骨が本来の位置からズレたり、背中が固まって肩甲骨が滑らなくなると、腕を上げるたびに「糸のテンション」が局所に集中します。
その状態で手先作業(PC、スマホ、家事、抱っこ、運転、洗髪、物を取る…)を繰り返すと、関節包・腱・滑液包などに摩擦と圧迫が積み重なり、やがて炎症へ――これが、さくら整体院が現場でよく見る流れです。
「肩だけが悪い」になりやすい最大の誤解
痛い場所が肩なので、そこだけ揉む・伸ばす…になりがちです。
しかし操り人形で考えると分かりやすいのですが、糸の根本(姿勢・肩甲骨・背骨)が固まったまま、先端(肩関節)だけ動かそうとすると、先端のパーツが余計に擦れて痛みが増えます。
だからこそ、さくら整体院では「肩の痛み=肩だけ」ではなく、連動の再設計としてアプローチしていきます。
手を挙げる/下げるで主役が変わる|三角筋と僧帽筋の“役割交代”が鍵

この画像が伝えている重要ポイントは、動作で主役筋が変わるということです。
⬆️ 手を挙げるとき、三角筋だけで上げようとすると 🫱詰まる
腕を上げるとき、三角筋はもちろん働きます。
ただし本来は、肩甲骨が上方回旋し、鎖骨が適切に動き、背中(胸椎)が少し伸びることで、関節内のスペースが確保されてスムーズに上がります。
ところが、肩甲骨が固まっていると――
「肩関節だけで上げる」形になり、腱や滑液包が擦れやすくなります。これが、痛みの出る方に多い“引っかかり感”や“詰まり感”の正体です。
⬇️ 手を下げるとき、僧帽筋上部線維が常時ONだと 🫱戻れない
腕を下ろす動作は「力を抜く」だけに見えますが、実際は肩甲骨を安定させながら滑らせて戻す制御が必要です。
ここで僧帽筋上部線維がガチガチに緊張していると、肩甲骨が上に引っ張られ、肩がすくんだ位置で固定されやすい。
結果として、上げると痛い/下げても痛い/夜間痛が出るという“四十肩あるある”の土台になりやすいのです。
🍀 セルフチェック:肩をすくめずに挙げられますか?
- 腕を上げるとき、肩が耳に近づいていませんか?
- 首や肩の上が先に疲れませんか?
- 胸が固く、背中が動かない感じがありませんか?
もし当てはまるなら、肩関節の問題というより「連動の順番が崩れている」可能性が高いです。
筋肉量の配分|下半身が主役の身体で、なぜ肩が壊れるのか?

身体の筋肉は、ざっくり言うと下半身に多く配分されています。
つまり本来、私たちの身体は「下半身・体幹が土台になって、上半身は器用に作業する」設計です。
ところが現代生活は、座り姿勢・前かがみ・手先作業が中心になりやすい。
土台(下半身・体幹)が眠ったまま、上半身だけで頑張る時間が増えると、肩はどうなるか。
「本来は土台で支えるべき負担が、肩に上乗せされる」のです。
四十肩・五十肩の人ほど「立ち方」が崩れていることが多い
肩の話なのに、なぜ立ち方?と思われるかもしれません。
でも操り人形モデルで考えると、糸の固定点(身体全体の姿勢)が傾けば、上のパーツは真っ直ぐ動けません。
下半身がうまく使えないと、胸郭が落ち、肩甲骨が外へ逃げ、腕の動きが“肩関節単独”になりやすい。
この連鎖が、四十肩を育ててしまいます。
✅ 肩こりと四十肩・五十肩は、別物に見えて「同じ連動の崩れ」からつながります。
肩こりと四十肩・五十肩は、別の症状に見えて「同じ連動の崩れ」からつながることがあります。
肩こりが長く続くと、首から肩の上の筋肉が常に緊張し、肩甲骨の動きが悪くなります。
その状態でパソコンやスマホ、家事などの手先作業を繰り返すと、腕を上げる動作のたびに肩関節へ負担が集中します。これが積み重なると、炎症や可動域制限が起こり、四十肩へ進むケースもあります。
つまり、肩こりは「前段階のサイン」、四十肩は「限界サイン」として現れることがあります。
肩だけでなく、肩甲骨・背中・姿勢の連動から整えることが大切です。
四十肩・五十肩の典型ルート|「違和感」を見逃すほど炎症は進む
四十肩は、いきなり炎症だけが起こるというより、次のように段階を踏むことが多いです。
- 違和感・張り(肩や腕が重い/だるい/首肩が常に硬い)
- 引っかかり・動作痛(特定の角度で痛い/服を着る動作がつらい)
- 炎症・夜間痛・可動域制限(寝返りで痛い/腕が上がらない)
この中で最も多いのが、最初の「腕の疲労・違和感」を軽視してしまうパターンです。
理由は簡単で、意識が手先に集中しやすいから。
“目的(手の作業)”が優先され、途中のサイン(肩・腕の疲労)が置き去りになります。
さくら整体院の考え方|改善は「肩を回す」より《糸の再調整》
四十肩で大切なのは、痛い場所を力任せに動かすことより、連動の順番を取り戻すことです。
ポイント①:肩甲骨が動ける“床”を作る(背中・肋骨)
肩甲骨は背中の上を滑って動きます。
背中(胸椎)が丸まり、肋骨が固いと、肩甲骨の滑走が止まりやすい。
まずは背中・肋骨・呼吸から整えると、肩の負担が一段落ちます。
ポイント②:首〜肩の上の緊張(僧帽筋上部)を抜き、腕の“戻り道”を作る
肩がすくんだままでは、腕が上がっても下りません。
僧帽筋上部線維が常時ONの状態を解いて、肩甲骨が適切な位置に戻れるようにします。
ポイント③:下半身・体幹を起こし、肩が頑張らなくていい姿勢へ
筋肉量の配分が示す通り、土台が働けば上半身は軽くなります。
さくら整体院では、必要に応じて骨盤・股関節・足まで含めて全体の連動を整え、肩に集中していた負担を分散させます。
自宅ケアの注意点|「伸ばしすぎ」「頑張りすぎ」が悪化要因になることも
四十肩は時期によってケアが変わります。
特に炎症が強い時期(夜間痛・熱感が強い時)は、無理なストレッチや強い運動で悪化することがあります。
🧘♂️ 今すぐできる《やさしい再連動》の例
(痛みが強い場合は無理はしないでくださいね🙏)
- 呼吸:肋骨が広がる深呼吸(肩をすくめない)
- 肩甲骨:肩をすくめず、背中で肩甲骨を“寄せて戻す”小さな動き
- 背中:丸まりやすい胸の前を開く(壁にもたれて胸を起こす程度)
- 腕:痛みの少ない範囲での振り子(反動ではなく“揺らす”)
痛みが鋭い/夜間痛が強い/しびれがある場合は、自己判断で追い込まず、状態に合わせた調整が必要です。お気軽にご相談ください。
🌱 よくある質問(FAQ)
Q. 四十肩は放っておけば治りますか?
A. 時間経過で落ち着く場合もありますが、連動の崩れ(肩甲骨・姿勢)が残ると、再発や慢性化につながることがあります。痛みが落ち着いた後こそ、動きの再設計が大切です。
Q. 肩を揉めば良くなりますか?
A. 一時的に楽になることはありますが、根本が「操り人形の糸のテンション(連動の崩れ)」なら、肩だけでは解決しにくいです。背中・肋骨・肩甲骨・体幹まで含めて整える方が結果が安定します。
Q. どんな動きが一番つらいですか?
A. 多いのは、洗髪、服の着脱、背中に手を回す、物を高い所から取る動作です。これはすべて、肩甲骨と上腕骨の連動が必要な動きだからです。
さくら整体院からのご案内
🫱 肩こり症や四十肩は「肩」より先に
《連動》を整えると変わりやすい
四十肩の痛みは、肩関節だけの問題に見えて、実は肩甲骨・背骨・肋骨・体幹・下半身まで関係していることが多いです。
さくら整体院では、状態(炎症期・拘縮期など)を見極めながら、無理に押し切らず、操り人形の糸を整えるように連動を再設計していきます。
「いつまで我慢すれば…」と悩む前に、まずは今の状態を一緒に整理しましょう。
ご予約・お問い合わせは、ホームページの予約フォーム/LINEからお気軽にどうぞ🌱
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、診断や治療を代替するものではありません。強い痛み、夜間痛が続く、しびれや麻痺、発熱、外傷後の痛みなどがある場合は、医療機関での評価もご検討ください。






