医療の「殺菌・数値」
🆚
健康の「菌・巡り・温かな生活リズム」
腸内細菌は《もう一つの臓器》という視点
「菌=悪いもの」「とにかく除菌が安心」――そう感じるのは自然なことです。
一方で近年、腸内細菌(マイクロバイオーム)は“もう一つの臓器”のように、免疫・代謝・神経の働きに関わることが分かってきました。腸内には100兆〜500兆個以上の細菌が存在し、重さにすると1〜1.5kgほどとも言われます。さらに便1gの中には約1兆個レベルの細菌が含まれ、便の固形成分の一部を占めます。
この記事では、画像で示されているポイント(腸内細菌の規模・便の内訳・全身症状との関連)も踏まえながら、「医療の殺菌・数値」と「健康の菌・巡り・温かな生活リズム」を対比し、どちらが正しいかではなく“使い分ける視点”として分かりやすくまとめます。
腸内細菌は“数”より「働ける環境」が大事
腸内細菌は、ただ「多い・少ない」で良し悪しが決まるものではありません。大切なのは菌が働ける条件が整っているかどうか。
- 粘膜(腸のバリア)が健やかで、必要なものを吸収し、不要な刺激を通しにくい
- 血流・リンパ(巡り)が良く、修復と代謝が回る
- 自律神経が落ち着き、腸が動きやすい
- 睡眠と生活リズムが安定し、腸の周期が整う
- 適切な食物繊維が届き、菌が代謝物を作れる
画像にもあるように、便の中身は水分が大部分で、そこに「生きた腸内細菌」だけでなく、「はがれた腸粘膜」「食べかす」なども含まれます。つまり腸は“粘膜が常に更新される場所”であり、この更新と修復が落ちると、腸内環境も崩れやすくなります。
なぜ「全身の不調」とつながって見えるのか(因果ではなく“土台”)
腸内細菌は、糖尿病・肥満・肌荒れ・アトピー性皮膚炎・炎症性腸疾患・リウマチなど、さまざまなテーマで語られます。ただし、ここで大切なのは「腸内細菌が原因だ」と断定しないこと。
現実的には、腸内環境は病名の直接原因というより、炎症体質・過敏さ・回復力といった「土台」に関わり、結果として不調が出やすい/治りにくい状態に影響している――この捉え方が臨床ではズレが少ないです。
対比①:医療の「殺菌・数値」は“急性期”に圧倒的に強い
医療(殺菌・数値・標準化)の強みは、短期でリスクを下げることです。感染症、術前術後、化膿、重い炎症、脱水など、急性の問題では、検査やプロトコルが命を守ります。
- 測れる(体温、炎症反応、検査値、画像所見など)
- 再現性が高い(標準化しやすい)
- スピードがある(短期で介入しやすい)
つまり医療は「悪者」ではなく、必要な場面で正しく使うほど強いのです。
対比②:健康の「菌・巡り・温かな生活リズム」は“慢性”に強い
一方で、慢性的な不調(冷え、だるさ、眠れない、便通の乱れ、肌のゆらぎ、痛みが戻る、自律神経の乱れなど)は、数値だけでは説明し切れないことが多いです。
ここで主役になるのが、温度・巡り・神経・リズムです。腸内細菌の「働き」は、この生活条件の上に成り立ちます。
♨️ 温かさ(冷えない体)が、回復の土台
冷えると血管が収縮し、末梢循環が落ち、修復が遅れやすくなります。腸の動きも落ちやすく、結果として“出せない・巡らない・眠れない”のループに入りがちです。
🌬️ 呼吸と緊張(交感神経の入りっぱなし)
緊張が強いと、腸は「動くモード」に入りにくくなります。呼吸が浅い、首肩が固い、胸郭が動かない…こうした状態は、腸のリズムにも影響します。
🥗 生活リズム(睡眠と食事のタイミング)
腸はリズムの臓器です。夜更かし・不規則な食事は、自律神経の波を乱しやすく、腸内環境も揺れやすくなります。まずは「朝の光」「朝食」「入浴」「就寝前のスマホ時間」など、整えやすいところからで十分です。
“除菌しすぎ”の落とし穴:ゼロ化はバリアまで削ることがある
ここは誤解のないように言うと、除菌・消毒自体が悪いわけではありません。
ただ、慢性不調の文脈で「ゼロにする安心」が強くなりすぎると、皮膚や粘膜のバリアが弱り、乾燥・過敏・炎症が起きやすくなることがあります。腸も同じで、腸粘膜が弱ると、菌との関係が崩れやすくなる。
だからこそ、慢性領域では“排除”より“育てる”の視点が大切になります。
さくら整体院的まとめ:急性は医療、慢性は「巡りとリズム」
当院の現場感で言うと、慢性不調の改善は「強さ」より“回復力が働く条件づくり”が鍵になります。
- 体を温め、冷えを抜く
- 呼吸と胸郭の動きを取り戻す
- 首・肩・背中の緊張をゆるめ、神経を休息モードへ
- 骨盤〜腹部の巡りを整え、腸が動ける土台を作る
- 睡眠と生活リズムを整え、腸の周期を安定させる
腸内細菌は“増やす”より、まず働ける環境。この順番が一番ブレません。
【注意書き】医療を優先すべき危険サイン(当院でも受診をおすすめします)
以下に当てはまる場合は、整体よりも医療機関の受診を優先してください(早期対応が大切です)。
- 高熱(目安38.5℃以上)が続く/急に悪化する
- 強い腹痛、お腹が板のように硬い、冷汗が出る
- 血便、黒色便(タール便)、嘔吐に血が混じる
- 脱水(尿が極端に少ない、立ちくらみ、口の渇きが強い)
- 急激な体重減少、食べられない状態が続く
- 意識がぼんやりする、けいれん、激しい頭痛
- 胸痛、息苦しさ、脈の乱れが強い
- 免疫が弱い状態(治療中・持病・高齢・妊娠中など)で感染が疑われる
- 手足のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、突然のめまい
- 強い痛みが新規に出現し、数時間〜1日で増悪している
「これは危険かも…」と迷う時は、まず医療機関へ。整体は、急性期の安全が確保された上で、回復期・慢性期に力を発揮します。
最後に:腸内細菌を整えるのは、難しいことより“温かい日常”
腸内細菌の話は、ついサプリや食品に目が行きがちですが、実はベースは温度・巡り・呼吸・睡眠です。体が「回復していい」と感じる時間を増やすほど、腸は整いやすくなります。
さくら整体院では、姿勢・呼吸・血流の視点から、冷えや緊張をほどき、巡りを整えることで「回復力が働く土台」づくりをお手伝いしています。気になる不調が続く方は、お気軽にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供であり、診断・治療を目的としたものではありません。症状が強い場合や不安がある場合は、医療機関へご相談ください。
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