
五重塔はなぜ倒れないのか?
人体テンセグリティとの共通点
奈良の法隆寺をはじめ、日本には1000年以上前に建てられた五重塔がいくつも存在します。驚くべきことに、これらの建造物は大きな地震にも耐え、長い年月を経ても倒れていません。
その理由の一つが、五重塔に採用されている免震構造です。これは、現代の建築でも注目されている非常に合理的な構造であり、実は人体の構造ともよく似ています。
Sakura Body Science Labでは、この五重塔の構造をヒントに、人体の構造をテンセグリティ(張力統合構造)として考えています。
五重塔の免震構造「心柱」
五重塔の中心には「心柱(しんばしら)」と呼ばれる一本の柱があります。
しかし、この心柱は建物の各階層と完全に固定されているわけではありません。地震が起きると、塔の構造と心柱がそれぞれ異なる動きをすることで揺れのエネルギーが分散されます。
つまり五重塔は、硬く固定された建物ではなく、揺れを逃がす柔軟な構造を持っているのです。
この「柔らかく揺れる構造」こそが、1300年以上倒れない理由とされています。
人体はテンセグリティ構造
人体もまた、単純な骨組み構造ではありません。
私たちは骨で立っているように思われがちですが、実際には筋肉や筋膜の張力によって骨格が支えられています。
このような構造は「テンセグリティ構造」と呼ばれ、張力と圧縮がバランスを取りながら全体の安定を保つ構造です。
簡単に言えば、人体は「骨だけ」で立っているのではなく、筋肉・筋膜・関節がネットワークのようにつながり合い、全体でバランスを取っている構造なのです。
五重塔と人体の共通点
五重塔と人体には、いくつかの共通点があります。
- 中心構造(心柱・背骨)が存在する
- 周囲の構造(屋根・骨格)がバランスを保つ
- 張力構造(木組み・筋肉)が全体を支える
- 揺れや衝撃を分散する柔軟な構造
つまり、どちらも硬く固定された構造ではなく、柔軟にバランスを取る構造なのです。
身体が硬くなると起こる問題
人体のテンセグリティ構造は、筋肉や筋膜の柔軟性によって維持されています。
しかし、日常生活の中で次のような要因が重なると、このバランスは崩れてしまいます。
- 長時間のデスクワーク
- 姿勢のクセ
- 運動不足
- 冷え
- 筋肉の過緊張
これらの影響により筋肉の張力バランスが崩れると、関節に圧力が集中し、神経や血流にも影響が出てきます。
その結果、肩こり・腰痛・自律神経の乱れなど、さまざまな不調につながることがあります。
整体の目的はテンセグリティを整えること
整体の目的は、単に痛みを取り除くことではありません。
筋肉の緊張を緩め、関節の可動域を整え、身体全体の張力バランスを回復させることで、人体本来のテンセグリティ構造を取り戻すことが大切です。
身体の巡りが整い、呼吸が深くなり、血流やリンパの流れが改善されると、身体は本来の回復リズムを取り戻していきます。
まるで五重塔が柔軟な構造によって長い年月を耐えてきたように、人体もまた柔らかくバランスの取れた構造を保つことで健康を維持できるのです。






