栄養バランスの良い規則正しい食事とは
栄養バランスの良い食事は五大栄養素を万遍なく取り入れる
健康を保つためには、栄養バランスの良い食事を規則正しく取ることが重要です。
私たちの体に必要な栄養素は炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素です(表)。1つの食材にすべての栄養素を完璧に含んでいるものはありません。そのため、各栄養素を含む食材や食品を毎食、満遍なく取り入れることが「栄養バランスの良い食事」です。
栄養素 | 主な働き | 多く含む食材 | ||
---|---|---|---|---|
五大栄養素 | 三大栄養素 | 炭水化物 | エネルギー源になる | ご飯、パン、めん、いも、砂糖 |
たんぱく質 | 体をつくる | 肉、魚、卵、大豆製品、牛乳・乳製品 | ||
脂質 | エネルギー源になる | バター、マーガリン、肉の脂身 | ||
微量栄養素 | ビタミン | 体の調子を整える | 野菜、果物 | |
ミネラル | 体の調子を整える | 海藻類、乳製品、小魚 |
栄養バランスの良い食事メニュー「一汁三菜」
メニューを考えるときは、肉や魚などの主菜をはじめ、野菜や海藻類、きのこ類を使った副菜も取り入れた、一汁三菜にします。調理方法も炒め物や揚げ物が多いと、脂肪の過剰摂取につながるので、蒸し物、和え物、煮物など油が少ないメニューと組み合わせます。
規則正しい食事とは
規則正しい食事とは、毎日1日3食、決まった時間に食べることです。決まった時間に食べることは、体に必要な栄養素がきちんと補えるだけでなく、体のリズムを整えていくうえでも大切です。
とくに朝食を取り入れることで、活動に必要なエネルギーが補え、1日が活動的に動けます。ご飯やパンなどの糖質は脳のエネルギー源です。朝食を欠食してしまうと、エネルギーが脳にいかないだけでなく、体が飢餓状態になるため、昼食を食べ過ぎてしまい、肥満の原因になります。
また、昼食と夕食までの時間が空きすぎると間食が増えてしまったり、夕食を食べすぎてしまい、カロリーオーバーになりがちです。さらに寝る2時間前の食事や遅い時間の夕食は肥満を招きます。
1日何をどれだけ食べればよいかがわかる「食事バランスガイド」とは
厚生労働省、文部科学省、農林水産省が健康で豊かな食生活の実現を目的に策定された「食生活指針」を具体的に行動に結び付けるものとして、平成17年6月に厚生労働省と農林水産省が作成しました。
食事バランスガイドとは、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかを考えるときに使用するツールです。食材のカロリー計算をしなくても、自分の1日に必要なエネルギーに合わせて、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物と5つのグループを料理ごとに、食べた分だけ、コマのマスを塗って、栄養バランスを見る方法です(図)。
何をどう組み合わせて食べたら栄養バランスの良い食事になるかが、一目でわかります。1日に必要なエネルギー(食事量)は性別、年齢、身体活動レベルによってことなります。
1食ごと完璧な栄養バランスでなくても、不足分は1日の中で補うようにしていきます。また、日ごろから不足しがちな料理、逆に多くなってしまう料理は2~3日ごとや1週間単位で、調節していくようにしていきます。
食事バランスガイドは健康な方を対象に作成されたものなどで、医師や管理栄養士から糖尿病などの食事指導を受けているかたは、そちらの指導に従います。
参考文献
- デジタル大辞泉 小学館
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